千葉県館山市 正木温泉
2019年も去りゆくことながら、久しぶりに超B級温泉を開拓したのでご紹介。
スタート地点は蘇我から木更津、友人のクルマに拾ってもらい一気に富浦までショートカット。那古船形の辺りから少し山林に入っていくと………
いた。
ふむ。
ふむふむ。うっかり見落としそうになるやつれた看板がマニヤ心をくすぐり、のっけからの風格に一同の期待も高まり…
近所のばあちゃんに案内されるがまま、辿り着いた温泉は…。
…?
…?? 範馬刃牙の家か?
この見た目で入口が一目で分かった人は素質あり。(私はわかりませんでした。)
真ん中の白いドアが入口らしく、入ると管理人の爺さんがいたりいなかったり。
ん?…ん??
もはや暗号と化した案内書き。一応、
1時間くらい 600円
半日 800円
1日 1000円
となっているらしく、普通の入浴のみであれば600円を回収箱に入れればOKとのこと。
廊下を突き当たると♨︎の暖簾が見え、やっと温泉らしくなってきた!女湯もあるらしいが沸かしてないのか?場所は不明であった。
扉を開けるとベニヤに手書きの効能表。神経痛関節痛うちみくじきやけど皮膚病etc……… とにかく色々効くらしい。
脱衣所に入るとB級らしさがギュルギュル。お化け屋敷に入ったかのような不気味さとおどろおどろしさはエグみを増し、自分が今何をしに来たのかすら考えさせられてしまう。見たところ電気は見当たらなかったが、夜はどうやって入るのだろうか…?
浴室は洗濯カゴから進んで右側へ。
今にも倒壊しそうな建物に大正モダンな円窓の景観的ミスマッチに圧倒。ゾクゾクする美しさに息を飲む。(風呂入りに来たはずなのに…あれ?)
湯船に浮かぶ保温マットを外し、いざ入湯。
関東圏の温泉らしい黒湯で舐めたファーストコンタクトは微妙な塩気と微妙な鉄分系、そしてモール臭。とろっとした湯触りで心地よいじゃない!
湯温はおおよそ42℃くらい。じわじわと汗を流しながらゆっくりと浸かれば身体が芯から温まる感覚。源泉の冷泉を引いてボイラーで加温しているらしく源泉掛け流しではないが、泉質は間違いなさそう。
保温マットを被せてお上がりさん。
見た目から期待を裏切らない超キワモノ温泉であった。万人にはお勧めできない観光向けでもないマニヤ温泉ですが、房総旅行のついでに是非。
正木温泉
千葉県館山市正木
0470-27-4614
9:00~21:00 無休
含硫黄・ナトリウム-炭酸水素塩泉・塩化物泉